FreeCADのAirPlaneDesignワークベンチで作る翼形の作り方と変更の方法です。
翼形の作り方
作り方 その1
前回までに解説したNACAタブを使った作り方です。
Crate Wing Rib画面でNACAタブを選択して
NACA****を入力するとそのナンバーの翼形ができます。
当然ながらNACA系の翼形しかできないので独自断面を使いたい場合にはちょっと困ってしまいます。
作り方 その2
そのような独自断面を使いたい場合はImport Fileタブを使います。
あらかじめ座標ファイルを作っておけばその座標値でプロットして作ることができます。
座標ファイル
座標のXYを並べて作ります。
PCが計算してくれるので普段目にする荒いものではなくなるべく細かい方がきれいなカーブになります。
座標ファイルの中身
座標ファイルの格納場所
座標ファイルの格納場所は隠しファイルになっているのでエクスプローラーの隠しファイルの表示にチェックを入れます。
*ついでに拡張子の表示にチェックを入れておきます。
エクスプローラーで下記のフォルダーを開いて行きます。
C:/Users/MyPC/AppData/Roaming/FreeCAD/Mod/AirPlaneDesign/wingribprofil
・Usersは日本語だとユーザーと表示されます。
・MyPCには自分のPC名が表示されます。
ここがCreateWingRib画面のImport Fileタブで表示されている場所です。
座標ファイルの作り方
メモ帳で座標を記入したファイルを作ります。
X値 Y値
を記入したファイルを保存すると
**.txt(**は任意の名前)
というファイルができるのでエクスプローラー上で拡張子を「.dat」に変更します。
これをwingribprofilフォルダーの中に入れれば準備完了です。
*サブフォルダーが使えます。
今回はテストでnaca0015.datと言うファイルを作ってnacaフォルダーに保存しました。
翼形の変更
NACAタブで作った場合
一見するとタスクビューで変更できそうなのですがChordしか変更できません。
データビューの
Naca Profailの下のNaca Profilの数値を変更すれば翼形が
Ribの下のChordの数値を変更すれば長さが変わります。
NACA0030で長さ200mmに変更してみました。
Import Fileタブで作った場合
Import Fileタブで作った翼形はデータビューの
Ribの下のRib Profilの座標ファイルを変更すると翼形が
Ribの下のChordの数値を変更すれば長さが変わります。
翼形をNACA2412で長さを200mmに変更してみました。
NACAタブで作った場合は翼厚の変更が簡単にできますが
Import Fileタブで作った場合で翼厚を変更したい場合は変形コピー等の他の手段で変更する事になります。
注意事項
最後にちょっと気なる点です。
NACAタブで作られた翼形は後端部分が薄くなります。
この部分はUコンスタント機の場合は後縁部でフラップとの接続で厚さ確保のために切り取られる部分なので問題は無いと考えていますがノーフラップでそのまま使う場合は考えに入れておいた方が良いかもしれません。
参考書
フリーのCADソフト「FreeCAD」でUコン飛行機のリブ形状を作る方法を解説しています。
あくまでリブ形状を作る部分だけの解説になるのでFreeCADの機能や使い方を詳しく知りたい方は参考書の購入、熟読を推奨します。
特に巻末のツール一覧は便利です。
基礎からのFreeCAD
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